2009年12月16日

研修科課題研究 第二回 ゼミ発表のコツ 7、人物登場の描写!

3)人物登場の描写!

特に物語の冒頭ですが、
みなさんのシナリオの登場人物が
初めて聞き手(受講生)の前に
登場する場面のちょっとした工夫一つで
他の受講生に強烈なインパクトを与えることができます。

日常の人間関係でも
初対面のときに印象付いた第一印象
これってけっこう、大きなインパクトをもちませんか?

ゼミのシナリオ発表でも
人物の登場シーンで示される
登場人物の第一印象を
聞き手の頭の中に
強く印象付ける工夫、演出があれば

聞き手の頭の中で
みなさんの描く登場人物が
より生き生きと走り出すのではないでしょうか。

この、登場人物の初登場シーンを工夫することは
より簡単に
しかし確実に強烈に
人物を印象つけるお手軽技だと思います。



みなさんは、自分のシナリオの主人公の
あるいは印象付けたい脇役の
登場シーン、どのように描いていますか。


一つ例を出して考えて見ます。

――――――――――――――――――――――――――――


(登場人物、太郎の初登場シーンだと思ってください)

○道
   太郎、歩いてくる。


――――――――――――――――――――――――――――


これだと、非常に平凡で、太郎がどんな人間か
ゼミの聞き手に伝わりません。

そころが、次の例・・・


――――――――――――――――――――――――――――

○道
   太郎、全裸で歩いてくる。


――――――――――――――――――――――――――――


どうですか!
すごいでしょう!!!

もう、間違えなく聞き手にとって「太郎」は
だたの「太郎」ではありませんよ!

全裸の太郎」ですよ!

すごいですね・・・・

この二つの例の差は「全裸」という
たったの二文字でしかないのに・・・。


こいつ、危ないんじゃないか?
とか
逃げたほうがいいかも・・・
とか

逆に、こいつ何者?
とか

そんな風に思うでしょう。


この例は
『ハチミツとクローバー』の作者、
羽海野チカが画を担当し
いま劇場公開中のアニメ劇場版『東のエデン』の
アニメ版の第一話の冒頭部で使われている
非常に強烈な演出です。

その冒頭部を簡単に紹介すると…

まず、ホワイトハウス前に
主人公、森美 咲の前がいます。

彼女は大学の卒業旅行のさなか
一人、ホワイトハウスに立ち寄ったところでした。

そこで彼女は警官から職務質問を受け
困ってしまうのですが

まさにそのとき
道路の反対側に
物語で彼女の王子様となる滝沢朗が
突然、何の文脈も無く(視聴者にとっては)
全裸で出現します。

その登場によって視聴者は
「この人物は何で全裸なんだろう…」」
「この人物は何を考えているのだろう…」
「この人物はどこから来たのだろう…」
「この人物はどこに向かっていくのだろう…」
「この人物の目的はなんだろう…」
「この人物と主人公の森美咲はこの後どんな関係に進むのだろう…」

「この人物は何者なんだろう?」と
この人物に大きく興味をひかれます。


冒頭、または第一話では
いかにストーリーや登場人物に
視聴者や観客の興味をひきつけるか

つまり誘引が大事になりますが
アニメ『東のエデン』の第一話は
他にもさまざまな点で、非常にうまく
誘引に成功しています。


さて、
研修のゼミに話を戻すと

何でもかんでもインパクトさえあればいい
というわけではありません。

やはり
登場人物の個性に大きく関わるインパクトであることが
冒頭描写にとって重要だと思います。


例えば心優しい主人公を描きたい場合には



――――――――――――――――――――――――――――

○道
   爽子、歩いている。

――――――――――――――――――――――――――――



ではなく、



――――――――――――――――――――――――――――

○道
   雨が降っている。
   爽子、傘を差して歩いてくる。
   道端にダンボールに入ったずぶ濡れの猫。
   爽子、猫の前にしゃがみこむ。
   傘を猫にさす。
   傘をおいたまま、濡れながら走り去る爽子。
   猫、爽子を目で追っている。

――――――――――――――――――――――――――――



などが主人公の優しさが伝わる冒頭描写かと思います。


また、酷く嫌な性格の人物を主人公にする場合は




――――――――――――――――――――――――――――

○道
   雨が降っている。
   傘も無く濡れて歩いてくる蝶子。
   道端に傘がかけられ、ダンボールに入った猫。
   蝶子、ニヤリを笑う。
   猫の傘を取り上げる。
   蝶子を見上げる猫。
   蝶子、ダンボールを蹴り飛ばす。
   猫、素早く逃げる。
   蝶子、去っていく。
   猫、蹴られてつぶれたダンボールにくるまる。
   体を震わせる。
   蝶子を目で追っている。


――――――――――――――――――――――――――――




実に酷い子ですね・・・汗
酷い、がしっかり伝わっていると思います。

これらが冒頭なら

爽子は単なる「爽子」ではなく
猫に愛情を注ぐ優しさをもった女の子
という印象になり

蝶子は単なる「蝶子」ではなく
雨に濡れないために猫を虐げる酷い女の子
という印象になります。

いずれにせよ、聞き手に人物のイメージが
しっかりと伝わると思います。


冒頭でしっかりと伝えれば
その後、聞き手は
その人物の名前が出てくるたび
ぼーっと、漠然と、聞くことは、もはやできず
自然と、あるいは無意識にでも
「優しい爽子」「酷い蝶子」を
イメージせざるを得ません。

こういう冒頭をつくるためには
それ以前に自分が描こうとしている登場人物に対して

この人物のココだけは絶対に伝えたい!

というものを一つ、
しっかりおさえておくことが
大事だと思います。


このトピックでは
冒頭の人物の描き方一つで
ゼミの聞き手に人物像を
しっかりと伝えられ

そしてそれは
冒頭から物語が進んだもっと先にまで
大きく影響するということを
考えてみました。

次のトピックでは
もう少し具体的に
人物の初登場シーンでの描写を
考えてみたいと思います。









posted by lilac at 05:17| 研修科課題研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

研修科課題研究 第二回 ゼミ発表のコツ 6、立場と職業

2)立場と職業で印象付ける


ゼミ発表では、ホワイトボード(黒板の教室もあるでしょうか?)には
人物の名前と、人物の立場と職業を書きますよね。

この「人物の立場と職業」が何であるかによって
人物の印象はだいぶ変わると思います。

例えば…

――――――――――――――――――――――――――――

麻衣子「お客様、そういうことは困ります…」

――――――――――――――――――――――――――――

さてこの麻衣子さんが・・・

書店の店員だったら
「そういうこと」は「立ち読み」を連想するかもしれませn。

しかし、キャバクラの嬢だったら
「そういうこと」は「ボディタッチ」を連想されるかもしれません。

高校生だったら・・・「何のバイトしてるんだろう」
と、気になります。
(そりゃぁ、職業かいてないから・・・)


――――――――――――――――――――――――――――

豪造「見よ、ここから見るビルディングのすべてがわしの傘下だ」

――――――――――――――――――――――――――――

さてこの豪造が・・・

大企業の会長だったら
もうそのまんま、迫力あるセリフです。

しかし、中学2年生だったら
修学旅行の際に友達と立ち寄った東京タワーで
友達に向かって年寄りの振りした
単なる悪ふざけでしょう。

さらに、東京タワーに遊びに来たホームレスのおじいさんだったら
「たまには豪快なことも言ってみたいのさ」
という文脈が想像できます。



ちょっと極端で偏った例でしたが
立場や職業については
描写に関しても
いろいろ考えられると思います。

ここではお手軽なコツのみを考えたいので
そこまでは踏み込みませんが
考えてみると面白いと思います。

とにかく
立場や職業しだいで
いろいろと聞き手の印象も変わってくるでしょう。


ここまでは登場人物の「名前」「立場と職業」と
人物表に書き込む部分を考えてきましたが
次のトピックはからはいよいよ
人物描写を考えていきます。

いわゆる、キャラクター付けです。

しかし、そこでは
あまり難しいことを掘り下げるのではなく
非常にお手軽に、
ゼミの聞き手に人物のキャラクター性を
印象付けられる方法を考えてみました。


posted by lilac at 04:30| 研修科課題研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

研修科課題研究 第二回 ゼミ発表のコツ 5、名前


第二回の、このトピック5、
そして次のトピック6では
人物表に関するお話です。


1)名前で印象付ける

例えば中学校、高校時代を想像してください・・・
まだ新しいクラスになる前
まだ見ぬクラスメイトの名前が載った電話連絡帳が
先に配られたとします。
(まぁ、普通後に配られますが)

さっとクラス全員の名簿に目を通すと
まだ彼らを見ていないのに
気が付くと
名前からどんな人なのか勝手に想像していたり
しませんか?

例えば「風早翔太」なんていう名前の子がいたら
「こいつ、爽やかそうだな」
とか。
「黒田」という苗字の人がいたら
なんか黒々そうだろか…
「茜」っていう名前の子はなんか、
ショートカットが似合う気がする
とか・・・(今のは大分主観が入っていますが・・・)

名前って実は、先入観を与えます。

もちろん!
「河合愛美」という子が、可愛くも愛らしくも無かったり
「細田」という苗字の人が体格のいい方だったりと
ぜんぜんその先入観が裏切られることはあるのですが

些細なことですが、名前からは大分、印象をうけます。

名前をその人物の性格や境遇をほのかに
(コメディやマンガ、アニメだとかなりダイレクトにですが)
イメージさせるような名前をつけると

ゼミの中で受講生が耳で
伝わりやすいのではないでしょうか。

花子「うん!わたしは信じてるよ!」

茜「うん!わたしは信じてるよ!」

なんて聞いた場合
名前しだいでぜんぜん印象が違うと思います。





posted by lilac at 04:15| 研修科課題研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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