2010年05月22日

第一回 セリフの研究3、セリフと人物性実践ワーク76



(最終話 正義か悪か〜Alone Agein(1))



転介が華恋に殺される前
義太郎の携帯に届いていたメール。

それは、転介からでもなく
涼からでもなく、華恋からでもない。
法子からでもなかった。

それは、彼が改心させたかった
悪人からのメールだった。

その内容は

「涼を殺したのは華恋。
 注意しろ。
 転介を探せ!」


メールを読んだ時点で
義太郎は意味が分からなかった。

しかし、大学近辺を転介を探して歩き
転介の悲鳴を聞き駆けつけ
転介が殺されたのを確認した時点で
そのメールの内容には、いよいよ真実味が濃くなってきた。


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2010年05月21日

第一回 セリフの研究3、セリフと人物性実践ワーク75

(第七話 エーデルワイス(7))

その誰かは、転介を抱き上げた。
「大丈夫か!おい!転介っ!」
遠のく意識の中、自分を抱き上げる男
正 義太郎の顔を、転介は見た。

「涼からお前への伝言だ……
 『お前の正義を貫け』……だってよ……
 もう、俺死ぬんだな……
 俺が死んでも……
 代わりはインドカリー……」


最後のセリフはつまらなかったけど
転介らしかった。

そして、肝心かなめの殺人者の名前を
告げ忘れていることも
非常に転介らしかった。


帰り道、華恋はつぶやいた。

「また椅子にしばり忘れちゃったな。
 それに、刺すときは白い服着せたかったなぁ……」

――――――――――――――――――

美女崎華恋は白が好きだった。
だから、白い花を唄ったあの歌
エーデルワイスが好きだった。

なぜなら、
白ほど赤を鮮明に映し出す色は
無いのだから。

――――――――――――――――――




(最終話 「正義か悪か〜Alone Agein」 に続く)
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2010年05月20日

第一回 セリフの研究3、セリフと人物性実践ワーク74


(第七話 エーデルワイス(6))

華恋は楽みながら
怯える転介を追い詰める。

「確か最初に会ったとき、
 『君になら殺されてもいい』って
 言ってくれたね」

「あの時から君だけは絶対に殺したいって
 思ってた。
 生まれて初めてだったんだよ。
 心が通じたと思ったの」

「殺したいばかりの私に、
 初めて訪れた殺されたい人。
 運命の出会いだと思った。
 だから、君だけは絶対に殺してあげたかった。
 大好きだったから……」


メチャクチャな話である。

絶望の中、自らが軽はずみで吐いたセリフに
後悔しながら、転介は刺されていく。
しかし、とどめをさされる前に
華恋は逃げ出した。

絶対に殺したかった相手のとどめをしっかりと刺せずに
逃げ出した。

誰かが走ってやってきたからだ。
いや、クライマックスを最も適切な場で行うための
戦略的な退避だった。
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